2月8日1時過ぎ、叔母と2人見守る中、平次はルル達の元へ先に旅立ちました。
危なげな気配、期待の持てる姿、そんな相反する様子をそれぞれに見せていた平次を、私達の元に引き止めておくことは叶いませんでした。
去年の9月、ゆるゆるに寛ぐ平次。この頃、こんな日が半年も経たないうちにやってくるとは想像すらしていませんでした。
毎月のステロイドをいかに数日でも延ばして摂取するか、カリカリが大好きな平次に、いかに水分補給をさせ、便を固くさせないか、悩み事はそんなことくらいでした。
初めて事務所に姿を見せた平次は疥癬が酷く、治し切る前に元の餌場に戻ってしまったようで、ずっと気になっていました。二度目に姿を現した時には徹底して疥癬を治し、直り切る前には事務所に居着いてしまってました(^^;)
他の子と喧嘩することもなく、叔母のことが好きで、けれどルルにはちゃんと遠慮してしまう、そんな平次。ルル亡き後、一番に甘えていたのに、いつの間にか蓮やつばさ、隼人の出現で、ついつい遠慮してしまってた平次。
こんな光景が見られたのも、ひとえに平次の性格ゆえ・・・。蓮は平次に、隼人はストーブに惹かれて集まってるのですけど(笑)
ついには瑠儀とも・・・。これにはちょっと感動しました。
写真を見返すと、最近は誰かと一緒の写真が多いです。
ふと、一番残しておきたかった表情を撮影していないことに気づきました。いつでも見られたその表情だからこそ、撮っておこうなんて思いもしなかった。でもその表情こそ、一番撮っておきたかったと今頃気づいたのです。
食堂と読んでいる押入れを開放したスペース、そこは平次が食餌をする場所。他の場所では滅多に食餌せず、必ずと言っていいほどそこに移動してから食べるのです。そこから食餌を用意する私を見上げるあの表情。ちょっと傾いた格好とまん丸の目が愛しくて、おかしくて、叔母と2人、よく顔を見合わせて笑ったものです。今も思い起こせるけれど、いつか薄れてしまうだろうことが悲しい・・・。
頑張ったね、平次。頑張ってるのに、もっと頑張ってと言うお母さんが、重かったろうね。
もっともっと一緒にいたかったし、元気になるんだと思っていたから、未だに変な気分だよ。
平次との通院も、平次への給餌もなくなってしまって、何だか1日の中で何をしていいか、一瞬分からなくなることがあるよ。
それでも平次がもう苦しむことはないんだと、きっと今頃ルルや花梨、ひな、みんなとのんびりしてるんだろうと思うと、少しほっとするよ。
ありがとう、平次。私達のところに来てくれて。
楽しい日々を、優しさを、苦しい中での頑張りを、ありがとう。
いつかまた会える日まで、みんなと一緒に待っていて。