誰か、はもちろん分からない。でも多分、やっぱりぎんたなのではないだろうか。
しまじ達に湯たんぽを用意している時に、紗美がキッチンの一角で懸命に砂かきをしている。おとんが「何かあるっちゃないね?」と言うので、お湯を追加で沸かしている間に確認。何があるにしろ、匂いが残っているのなら、熱湯雑巾で拭こうと用意してみると、しっかりしっこ溜りが・・・。
「何かあった?」と後方のコタツに座したまま(ルルが膝の上にいるので動けない)尋ねる。
思わず「何もなかごたっけど・・・」と答えてしまった私(^^;)。粗相をする猫の、その行動に隠された真意を汲み取らず、ただその行為だけを見て文句を言われるのにはもうたくさんだ。きっとおとんもおかんも後からぎんたを叱るだろう。二人がぎんたを可愛いと思っていないわけではないのは分かっているけれど、二人にとってその行為は「悪いこと」以外の何もでもないのだ。
食器棚の引き戸にかけられ、その前のフローリングに溜まっていたしっこを拭いているわけだから、もしかしたら後方にいたとはいえ、おとんには不審がられたかもしれない。それでもいいさ。
3度、熱湯で洗ったあつあつの雑巾でしっかり拭く。後はまた大銀穣をスプレーしておこう。
しまじ達の給餌と湯たんぽ準備をしている時は特に気をつけなければ。それだけでもストレスなのに、鳴く声に応えるのは「もう少し待って」という大好きなお母さん(私だが)のつれない言葉。
今日は、おかんが仕事帰りに美容院へ行ったため、夕食の準備を私がしなければならず、それで焦っていたのもある。準備と言っても、いつも味付けや皿への盛りつけ程度なのだが、それでもそれをしなければおとんは食事にありつけないわけだ。そういうことをやる人じゃないから。
おとんはこれまでにも、仕方なくしまじ達に待ってもらおうとすると「猫達が先でいいけん」と言ってくれる。本当は言われずともそうしたいし、ほとんどの場合そうしてきた私は、もちろん喜んで従うのだが、それはそれで「早くしなきゃ」というプレッシャーを感じてしまう。普段なら私の食事が遅くなるだけだから気にもしないが、おとんが食べずに待っているというのは迷惑なプレッシャーなのだ。
だからその焦りの中、ぎんたが必死に鳴いているのを聞くと、思わず強い口調で「待ってて!」と応えてしまうのだ。その言葉としっこが関係しているかどうかも分からないが、おおむね、心当たりがある時にはしっこをしているのを考えれば、あながち間違いでもないと思う。
強くならなければ、と思った翌日にこれかい、と自分にも腹が立つ。ゆとりをすぐに無くしてしまうのは、昔からの悪い癖だ。焦り、疲れが募ると、すぐに顔に出るし、もちろん隠せないというのは、ゆとりが無くなっている証拠なのだ。
しまじ達を構う時間も随分減ったと思う。日曜すら一日事務所にいるから。せめて、短い時間で、濃いコミュニケーションが取れるようにしたい。けれどぎんたはそれは避けているように思う。ひたすら自分が構って欲しい時にどれだけ私が応えてくれるのか、推し量っているような、そんな感じが最近ではするのだ・・・。考え過ぎかもしれないけれど・・・。
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