25日記。
優衣が布団に入れて欲しいとごそごそしている。携帯の時計を見ると6:13!!6:30には家を出る予定だったのだが、階下の気配を探っても起き出している気配がない。念のため、階段を下りてみると、二人ともまだ眠っている。慌てておかんを起こす。
7:00、支度と猫達の世話を終え、何とか家を5人とルルで出る。
A叔母は3人(おかんとH伯母と私。K伯母は美容室で着付け)の着付けがあるものだから、もうやって来て、準備をしていてくれた。そして私は事務所へ。この時間では誰も来ないだろうと思いきや、瑠儀だけはちゃっかり待っていた(^^;)。仕方がないが、後は置き餌をし、助の分はまたも隣のおじさんにお願いする。
御斎(おとき:故人との最後の食事)の後に着付けの予定だったが、思ったよりも早く斎場に戻れもしたので、先に着付けてもらうことに。着付けが終わる頃には御斎の用意も終わっていた。受付をしたり、何だりと、慌しい御斎になってしまったのは残念だった。弟は出棺までに間に合うかどうか、ということになってしまった。空港からはタクシーと高速を使うように言い含めるが、着くまでは気が気じゃいられなかった。続々と弔問に集まってくれる。もっと人も少なく、寂しい通夜や告別式になると私もおかんも思っていただけに、嬉しい誤算だ。その弔問客の中に、おとん方の祖母の妹であるはなこおばちゃんがいた。はなこおばちゃんは私のこともよく気にかけてくれる人で、穏やかな、楽しい人で、私も大好きなのだ。だからなのか、年齢的におばあと近い人だからなのか、おばあが好きだった祖母の妹だと改めて感じたからなのか・・・とにかく、私ははなこおばちゃんに挨拶をしようとした途端、思いもかけずに涙が堰を切ったように溢れてきて、止まらなくなってしまった。仕方なく控え室に駆け込む。暫く経ち、何とか治まりかけてきた時にふと上がり口を見ると、従妹のY子の靴・・・・・・(-_-;)。トイレのドアをノックする―トントン、向こうからもトントン・・・「聞いたな、泣き声・・・・・・」「うん(^^;)。我慢しとったと?」
我慢していたわけではなかった。本当に涙は滲むか、せいぜいぽとりぽとり程度。悲しくないわけではないし、きっと出棺の時には泣くだろうと思っていたけれど・・・。
そこにおかんまでがトイレにやって来た。「何ね、泣きよったとね?」という突っ込みに、またもぶり返す。仕方ない、涙を流すことは必要なこと。それが予想外のところで予想外に早く始まってしまっただけのこと。
やきもきさせられた弟家族は、焼香にも間に合った。最後のお別れに、私は写真を入れた。仏壇の写真と猫達の写真。たま、健人、きり、ぎんた、紗美、しまじ、チロ、サヴァ、キンタロウ、みっき、そしてこっそり優衣も。
花が好きだったおばあ、たくさんの花に囲まれ、綺麗な顔のまま。最後に触れたおばあの頬はもちろん冷たかったけれど、もう暑過ぎることも、寒過ぎることもないね。おばあの足を手で擦って温めてあげることも、もう二度とないんだな。
火葬場での2時間半ほど、洋服に着替え、思い思いに話をし、食事をして過ごす。考えれば不思議な時間だ。初めて火葬場に来た時の記憶が今もある。小学校1年生の時、姪っ子と同じ年に同じようにひいおばあちゃんを亡くした。臨終が恐かったこと、楽しみにしていた理科の実験を休まねばならなくなったことが嫌なこと、火葬場で弟と追い駆けっこをしたことは覚えている。
拾骨を済ませ、今度はお寺へ。三日参りを終え、親戚の人達とはここで別れる。帰る前に皆で納骨堂へ行き、場所を決めさせてもらう。おばあは墓も納骨堂も持っていなかったので、以前から「万一の時には真宗で」と言っていたのだ。来年、ここにおばあの遺骨を移すのだ。そしておばあが好きだった、おとん方のおじいおばあの傍で眠る。いずれおとんやおかん、伯母や叔母がここに入れば、二つの家のそれを私が見守っていくのだ。
精進上を自宅でするため、人が多く出入りする。おとんにくれぐれも・・・と頼んだものの心配だったので、叔母に一旦自宅に戻してもらった。とりあえず大丈夫、という状態にし、決して部屋の扉を開けるなとおかんに、そして姪っ子にも「今は猫達が恐がってるから、私と一緒に入るまで、部屋に入っちゃ駄目」といい聞かせて、事務所へ。これまでと同じく、出せる子にはいつもの食事、間に合わなかった子にはカリカリの置き餌をする。幸いなことに、助がこのタイミングで来てくれた。嫌がる助を抱き上げ、薬を飲ませられたのにはほっとした。
自宅に取って帰し、きり達としまじ達の食餌。
一通りの作業が終わり、階下で休憩していたら、もう皆の仲に入る気力は残っていなかった(^^;)。部屋を開け、出たい子は出れるようにしたので、玄関からも注意を逸らせないしね。
人が半分ほど引けたところで、食事。片付けは義妹がパスさせてくれたので、姪っ子の相手を猫と一緒にしていたが、やはり頭と首筋、肩の痛みに耐えかねて、早々に休むことにした。
明日は弟達も帰るので、義妹とも話ができるのは今夜だけなのだが、これからのことも考えれば、無理はできない。心残りだがやはり寝る。