6:00起床。7:00過ぎに事務所で瑠儀達に食餌を出し、間に合わなかった子達へは置き餌を多めにし、8:00の高速バスで長崎へ。
前夜、よく眠れなかったおかんも、つい夜更かししてしまった私もバスの中ではほとんどうとうと・・・。大波止からフェリーに乗り、伊王島へ。フェリーの切符は「日帰り入浴切符」。フェリー往復に、やすらぎ伊王島の天然温泉の日帰り入浴券がセットになっていて、980円。これはかなりお得。温泉も目的の一つなので、もちろんこれを購入。
フェリーの運航に合わせて運行しているバスに乗ったはいいが、ここで最初の、そしてこの後大きく影響してしまった失敗をしてしまう。フェリーターミナルから一番遠い灯台まで乗っていれば良かったものを、一番近いそして今回一番の目的地である『沖ノ島天主堂』下で降りてしまった。万一、後半で駆け足観光になったら目も当てられない、という気持ちもあったのだが・・・(笑)
天主堂の前で記念撮影していたのが11時少し前。
手摺に寄りかかって撮影していると、手摺が揺れるので「え?そんなに弱い手摺?恐ぇ~」と思っていたら、おかんが「地震?揺れよる」と騒ぎ出した。確かに。しかし天主堂のすぐ横で、司祭館を新設工事しているおっちゃん達は何も気付かなかった様子。たいした揺れじゃなかったのかな?とその時は気にも留めなかった。東京暮らしで震度4までの揺れはたいしたことに感じないようになってしまっていたのだ。大変な地震だったと知るのはもう暫く後のこと・・・。
天主堂は1931年に造られ、重要文化財となっており、内部の撮影は禁止されていた。残念。司祭さまではないが、関係者のおじさんが話をしてくれた。ドラマの撮影などに使われたり、最近では若いカップルがここで式を挙げることが増えているらしい。確かに、祭壇の方から出入り口を振り返ると海が見えて、素晴らしい。夕焼けが見える時間帯であれば、また一層素晴らしいだろう。しかし想像していた規模よりも小さかった、というのも正直な感想(^^;)
神父さまが撮影し、作ったという絵葉書のセットを購入し、Sへのお土産とすることにした。
さて、ここでバスは1時間に1本だということに改めて気付く。っていうか、船の運航に合わせて、なんだからもっと早く気付いていなければいけなかったのだが・・・。
バス停で井戸端している島のおじさん達に確かめ、やはりバスは来ないことを悟り、歩く決意をする。フェリーターミナルで自転車を借りたらよい、と薦められたが、私は自転車に乗れません・・・。100m直進だけ、ならできるけど・・・。ま、おかんの日頃の運動不足解消にも良かろうと、てくてくてくてく。途中、猫達を見かける。飼い猫かもしれない子や、飼い猫ではないだろう子など、その後島を離れるまでに、近くで遠くで10匹ほど見かけた。島の片側をほぼ端から端まで歩いて10匹だから、多くはない。しかしそこまで見かけたら、記念に写真を撮れば良かったとは、帰る時に思ってしまった。外出先などで見かけた猫達を写真に撮るのは、最近はあまり好きではなくなってしまったから・・・。
中には、少し離れたところからおねだりをする子もいた。飼い猫なのか、誰かからご飯をもらっているのだろう。おかんがあまりにも気にするので、朝食の残りのパンだったテリヤキバーガーをあげることに。ハンバーグもパンも猫には駄目なんだぞ、と抵抗してみたが、撃沈。取り出してみても、近くには寄ってこない。食べるのを確かめて、その場を離れる。
この前後に、伯母とおとんから電話がかかる。
伯母は心細いようだ。友達が丁度訪ねてきていたのだが、島に行ってる私達も心配だし、家に頼りになる妹であるおかんがいるのといないのとでは、気分が違うのだろう。「帰れるうちに帰っておいで」と(^^;)
おとんはそれほど心配していなかったようだが、家はかなり揺れたそうだ。震度4ならそうだろうな。普段そんな大きな地震がないものだから、家のすぐ傍のカーブで大きな事故か何かでもあったのか、と思ったそうだ。確かめてはいないが、多分伊王島では2くらいだったんじゃないだろうか?島の人達は何も騒いでいない(ていうか、あんまり人と会わなかった)ようだったので、その後も暢気に過ごせたのだ。
海水浴場を横目で眺めながら、徐々に上り坂になっていく道をてくてくてくてく。おかんは既にきつそう。私は年齢もあるだろうが、日頃の運動(と言っても、ラテラルサイトレーナーを20分やってるだけだが)のお蔭か、汗はかいても、あまりきつく感じなかった。
しかし海のなんと綺麗なことか。私にしては珍しく、泳げる季節にまた来てみたいな、と思ってしまった。しかしそんな季節は人も多くて、とても寛ぐ気分にはなれないだろう。どんなに観光客が増えても、この海は綺麗なままであって欲しい。それだけの努力を島の人達もしているのだろうな。もちろん、島の人達だけの努力で保たれるものではないのだから、私もこの海の美しさを忘れずにいなければいけない。人の行動のあらゆることが、この美しい海へと繋がっているのだから。
帰りにはバスに乗りたい、と思いながら歩く。しかし灯台までがまた遠い。私の計画は必ず、何かが抜けたり、失敗したりする(^^;)。計画を考える時に、大まかなラインを決めてしまうと、後は面倒になっていってしまうからだ。行けばどうにかなる、と思ってしまう。実際はそうだが、やはりおかんを連れて行くのには適していない考えだ。
今思っても、よくあれだけ歩いたな、と思う。灯台が視界に入った時があったのだが、それからがまた遠かった。ま、そういうものだ。
おかんが撮ってくれた写真。横にずれているのだが、折角撮ってくれたので・・・(笑)
写っている灯台は、原爆の爆風で傷んだものを造り直したそうだ。この灯台の向こう側に、慶応2年に建てられた灯台の六角形の石の土台が残っていた。
あれだけの歩きの末に見たものとしては、ちょっと物足りなかったが、「見たけん、何だこのくらいか、って思うばってん、途中でやめとれば、どがんやったっちゃろう、って気になる」とおかん。そんんふうに言って頂けて、少しだけ気持ちの負担が取れました、お母様。
これだけ歩くと、逆にどんなものもしっかり観て楽しもうという気持ちも起こるらしい。もちろんそれでなくともこの桜は目についただろうし、ちゃんと春の気配を楽しんだだろうとは思うが、多分少しだけ違ったとも思う。※桜の画像は折角なので、クリックして、大きい画像もお楽しみ下さい(^-^)
バス停の傍で日向ぼっこしている猫、休憩して母娘でみかんを食べ、またてくてく歩き出す。足は痛いけれど、ある意味贅沢な休日の過ごし方だと思った。当初の目的に入っていた大明寺教会や俊寛僧頭の墓と言われているものは見れなかったが・・・。既におかんの元気と足が限界で、どれもこれも「ちょっと行ってみようか?」「ちょっとだけ登ってみる?」と誘ったが、悉く断れたのだ(笑)
昼食の前に、とにかく汗を流してさっぱりしようとやすらぎ伊王島内の天然温泉へ直行。やすらぎ伊王島は色々な施設が一体になっているが、全体的に写真と同じ色合いの建物で統一されている。ある意味分かり易くて良いね。
入ったところが、ホテルロビーでもあるので、TVが目に入る。大変な意識がなかったものが、ここでやっと大変なものだったと分かる。TVで地震の被害が流れ、そのそばにはホワイトボードがあり、地震情報がプリントされ貼りだされていた。見ると、高速が通行止めになっている。帰れるのか?と気にはなったが、そこで気にしていても仕方ない。暫くニュースを観た後、温泉へ。
これがおかんには大好評。100%源泉かけ流しと謳っているだけある、・・・と思うが、自信を持って言えるほど温泉に詳しくはない(^^;)。しかしそれでもとても気持ち良かった。内湯には石風呂、炭風呂、桧風呂、泡風呂、それにサウナ、水風呂(まぁ、これはサウナ利用者のために水が張ってあるだけで、浸かる人はいないと思うが)、そしてすぐ外に露天風呂。そこには釜風呂や壷風呂も置いてあり、寝転べる寝湯というのもあった。結局、おかんと私は桧風呂と泡風呂、サウナ以外は全て満喫してきた。石風呂や露天風呂では、おかんの足のマッサージをし、上がる前には全身くまなく洗い、さっぱり。
施設内のレストランで食事をし、デザートまで食べ、最低限の土産物を購入し、フェリー乗り場へ。通行止めとホワイトボードに書かれていた高速は、渋滞、の文字に書き換えられていた。
フェリー乗り場の待ち合い室、ふと振り返ると扉の外に二匹の猫。茶トラと雉。兄妹かな?多分、ここでご飯をもらっているのだろう。警戒心はあるが、顔つきは生粋の野良、というには遠いほど穏やか。そう言えば、今日出会った子は皆、私の基準からすれば普通よりもスリムな体系だったが、顔つきも穏やかで、寛いでいる場所も人を必要以上に警戒している場所ではなかった。不妊手術がされているほどではないかもしれないが、少なくともある程度可愛がられているのだと感じることはできた。もちろん、私が見た子達だけで決め付けることもできないが・・・。
それでも私が伊王島に好感を持るには十分だった。美しい海、気の良い人々、気持ち良い温泉、穏やかな顔つきの猫達。佐世保以外のどこかに住め、と言われたら、伊王島を選ぶかもしれない、と思うほど。
おかんもまた温泉に行きたい、と言う。これも珍しいことだと思う。佐世保から長崎までの移動が何より大変だけれど、それでもまた来たいね、おかん。今日は来れなかった伯母も連れて、今度また行こう。ペットが泊まれる部屋もいくらかあると言う。ルルを連れて行けるなら、おとんも来るかも。そうなると、一層、瑠儀達の食餌の遣り繰りを考えないといけないし(文句を言いつつも、おとんは夕飯をやりに事務所へ行ってくれたのだった)、泊まりになればきり達やしまじ達のことも心配だ。おとん・おかん・伯母・ルルは泊まって、私は日帰り・・・ってのはやっぱ駄目かな(^^;)?家を猫達だけにする、なんて、最早私には考えられないことだけどなぁ・・・。
行ったことないんだよなあ・・・
それはともかく、柿ママの言う通り、こっちに居ると震度4なんて普通だもんで感覚的に麻痺してるんだよな。
ニュース速報を見たとき 5秒ぐらい それが大変なことだと気付かなかった!
幸い電話は繋がったし無事も確認できたんで安堵したが、これは怖いぞ・・・と自分に恐怖した。
ちなみに実家では・・・・・・長老猫は落ち着き払って微動だにせず、若造は狼狽え、犬は呆けー・・・・(^^;
柿ママ、自転車乗れなかったのか・・・・・・!
こっちはあくまでもおまけですからね。
震源地に一番近い方たちが一番大変な思いをしてますね。
家の建て直しが国の力でどうにかならないものか・・・。
そうなんですよね、関東の震度4と九州の震度4では全く違うんですけど、地震への感覚は関東のままなのでピンと来ないんです。
・・・・・・はい、自転車乗れません(-_-;)。乗る必要性もなかったもので・・・。
う~ん、自分が住んでいる地域だからということで言えるのかもしれないけど、こういうことで「おまけ」という言葉を遣うのはどうかと思うよ。
震源地に近い場所に比べれば小さいものだっただろうけど、大変な恐怖を感じた年配の方々というのは結構いるのだしね。
海に囲まれているだけに
津波の心配が頭をよぎったかも知れませんね。
地震があったとき、うちからすると海はどっちだっけ?
と思わず外を見回してしまったもの。。。
あぁ、確かにそうですね。
地震を感じた瞬間だったか、地震のニュースを見た時に、確かに津波は大丈夫かな?って思いました。
一方的に送りつけるので構わないから、携帯に地震に関する速報が入ってくれると助かるのにな、と強く思いました。