商店街で、店の人にもお客さんにも愛されてた子、でこぽん。
成猫として現れて、だから最初は当然懐いていない状態。ご飯をあげても、そうそう簡単に触らせてくれるわけがない。だからこそ生き抜いてこられた。
そんなでこぽんが、段々と触らせてくれるようになり、去勢手術を受け、いつの間にやら多くの人にデレな猫になってしまってた。
身体の右側にハートっぽく見える茶のぶちがあり、「見れるといいことがある」とかなんとか言われてたりもしたらしい(笑) そんなとこを意識して見てるわけではないので、「まぁ、言われればそう見えなくもないけど・・・」程度。
ついこの前まで元氣だったのに、食欲が落ち始め、天候のせいか、怪我のせいか、と思っていたら、ご飯を食べなくなり・・・。一昨日、ふらふらとどこかへ行こうとする姿が危なっかしくて、元氣になるまで・・・と別宅に連れ帰ったのだけれど。
朝はちょっと息が荒かったけれど、触ることに文句を言ってきたりもして、仕事が一段落したらいったん戻ってこようと出かけて、それが最後になってしまった。
今の私は、どんな生命も、いつ旅立つかは自分で決めていると思っている。
それは動物もそう。かつての私ならそんなことは思いもしなかったろうけど。
魂が、それぞれの個の存在が、自分の時間も経験もみなちゃんと決めてる。
でこぽんは、私達が氣付かぬ間に、どこかへ行くこともできた。実際、連れ帰るちょっと前にはちょっとの間姿を消してた。けれど、また姿を見せて、私に『連れ帰らせた』のはでこぽんが自分の旅立ちをきちんと知らせたかったからなのだろう、と思う。ま、異論もあるかもだけど、これは『私とでこぽんの話』なので。
寂しい。存在が大きい子だったから、そしていきなりだったから、商店街の人たちもショックを受けてる。でもこれが生命だから。ずーーーーーっとそうやって私は、母は、見送ってきたから。でこぽん(左、茶白)も、すいか(右、きじ白)もどちらもいなくなってしまった・・・。
しばらく、君がいないことにきっと慣れないだろうけど。
でこぽん、またね。いつかどこかで。