忘れないよ、まるこ

猫がいる別宅

息が苦しそうだったけれど、段ボールハウス(室内のね)に入ってくれたので、「あ、今夜はまだ大丈夫なんだ」と安心した。油断した。でもきっと、それはまるこの計らい。猫達は看取らせてくれる子もいれば、ちょっとした隙を選んで旅立つ子もいる。まるこは敢えて段ボールに入り込んだんだと感じる。

9年前、近所の猫友おじちゃんが「あの子猫はそのうち車に轢かれそうだ」と心配してたので、それじゃぁ、と別宅の子に。後悔するよりは・・・、と思った。
小さい頃から美人さんの顔立ちだった。

何故かあっという間に、先住猫みなとのガールフレンド的位置を獲得したらしい(笑)
みなとは愛情深い子でもあったので、本当に甲斐甲斐しく、お世話してくれてて安心だった。

いや、安心どころか、最早こちらが嫉妬しそうなほどの蜜月モード。本当に仲良しだった。
「この子はボクのもの」状態。
まぁ、みなとは他の子にも浮気してたけど(^^;)
でもいつの間にか一緒にいることが少なくなり、過ごすスペースがそれぞれに変わり、みなとが早々に旅立ち、まるこは決まった一部屋だけで過ごすようになった。みんなと過ごすのが嫌そうだったから、敢えてそういう部屋割りにしたのもあるのだけど。

思い出すのはお茶目な姿、みなととべったりの様子。
今回はせなもそうだけど、後悔の想いが湧く。
「もっともっと甘えさせてあげたら良かった・・・」
それはきっと、せなまるこも、こちらの「さぁ、これからケアが大変になるぞ」という奮起というか、決意をあっさりと躱して、さっさと旅立ってしまったから。
肩透かしを食わされて、「何だよう、これからまだ抱っこもして、特別食も用意して、大変だけど一緒に過ごす時間を想定してたのに・・・」って思ってしまっているから。
まるこもせなも、そんなの知ったこっちゃないだろうし、むしろ「そういうの、全然いらないから」ってサバサバと終わらせたかったのかもしれない。
残った私は、「限られた時間を大事にしよう」って他の子達を抱っこする時間、撫でる時間をほんの少しでも増やしてみるしかないのだろうね。

あの夏の日、膝に乗せたきみと見つめ合って過ごした時間が、一番忘れられない時間だよ>まるこ

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