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「片耳うさぎ」

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片耳うさぎ大崎梢/光文社
★★★★★
やむにやまれぬ事情で引っ越した先は、父の実家。昔は庄屋だったというその家は、奈都にはただただ古くて、恐いばかりの建物だった。そんなある日、父も留守、母も母の実家に戻ってしまい、屋敷で一人過ごさねばならなくなった奈都。あまりの落ち込み振りを心配したクラスメイトの祐太は、「ねえちゃんに相談してみる?」と。
紹介された、ねえちゃん=中学生のさゆりは、奈都と共に、屋敷に泊まりこむことになり・・・。
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「読後感が優しいミステリー長編」との謳い文句、敢えて書かれずとも、大崎さんの作品が読後感が悪いなんてことはない、とこれまでの作品で思うわけですが、ま、お蔭で一層安心して読めたとも言えます。

屋敷や雪子伯母に対する奈都の引き具合というのが、致し方ないと大抵は思えるんですが、あまりにも・・・な時があって、思わず「恐いんだからしようがない!ってはっきり言ってやりなよ!!」と(^^;) こんな私よりも、さゆりのさりげない応援の方が大人げがありますね(笑)
恐い怖いと思っていると、どんなものも恐ろしく、悪意のあるもののように思えてしまう。どんなものも一方的な見方ではなく、違う見方もしてみるべきなんだ、と奈都はさゆりから、伯母から、祖父から、そして大きな大きな屋敷から学んだのでしょう。
ラスト近くの奈都と雪子伯母のやり取りに、一番心が温かくなりました。

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