セバスチャン・フィツェック/柏書房
★★★☆
愛する娘が何者かに連れ去られてから4年。かつて家族で過ごした想い出のある島で、事件の踏ん切りをつけようとするヴィクトル。そんな彼の前に現れたアンナと名乗る女性。精神科医としての治療を絶っていたヴィクトルは彼女の要求を断ろうとするが、彼女の話し出した物語に一人の父として惹きつけられてしまった。
彼女の語る物語は、失踪した愛娘・ヨーズィの身に起きたことを髣髴とさせたのだった。
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訳者も書いていましたが、どんな文章を書いても、ネタバレになりそうで悩みます。
読後感としては、どちらかと言うと苦しいものがあります。ヴィクトルとアンナのやり取りや、アンナ自身の言動はかなり痛いです。醜悪に感じる場面も。これがドイツで大人気で、さらには映画化までされるというのは、ちょっと不思議。まぁ、大人気であるというのはどこまでのことなのかは分かりませんが。
面白かった、とは思います。アンナのお蔭で何度読みたくなくなったか知れませんが(^^;)
が、あまり人にはお勧めしないかも。読んでみようかな、と思う人には「読んでみたらいいよ」とは言うでしょうけれどね。ただ、私個人としては、ラストに救いがあったかなと。ある視点から見れば救いじゃないのかもしれないけれど、ちょっとずった視点から見れば、救い、があったとも感じるのでした。
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