坂木司/東京創元社
★★★★
春間近のある日、栄三郎が友人・安次郎と連れ立って、鳥井のもとへやって来た。安次郎がボランティアとして働く動物園で起こる事件を解決して欲しいというのだ。
渋る鳥井を連れて訪れた動物園で、坂木はこの世で最も会いたくない人物に出会ってしまった。
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話題が話題なだけに、読み始めは辛かったです。この手の話題やら、動物園やらってのが出てくると、やはりどうにも気が重くなってしまう。タイトルは比喩であって、動物園が舞台とは思ってなかったのですよ。その上、事件は動物園そのものではないし・・・(-_-;)
その上、鳥井の過去の話も辛い。他の人物達の過去も。
それでも最後は救われた、と思える形。事件を起こした人物にさえも救いがある。現実はそうじゃないんじゃない、と思う部分もありはするけれど、それでもこの物語がこういう形であったことには読んでいる方も救われるんだと思う。
「え、このままのラスト?」と思っていた坂木と鳥井の物語。けれど、ちゃんとちゃんと、最後までしっかり読むと、にんまりと笑ってしまうラストでしたし。
動物園のスタッフが最後に坂木達に訴えた思いは、とてもよく分かる。お金を出して買う買わないに関わらず、生命と関わるなら、それだけの責任を持って欲しい。
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