坂木司/東京創元社
★★★★☆
いくつかの謎と事件を通して知り合った人々と、少しづつ、これまでとは違った態度を取るようになった鳥居。相変わらず引き篭もり気味で、外出は坂木と一緒でなければできなかったが、それでも確実に何かが変わりつつあった。
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「青空の卵」に続く、三部作の2作目。
今回は中・高校生くらいの子が2人も出てくるあたりは、鳥居の変化と対比させられているのかも。前作では小学生くらいの男の子が出てきたし。
前作もそうだけれど、とても深い問題が必ず絡んでいる。鳥居自身もそういう問題を抱えているわけだけれど、登場人物が抱えるというか、もたらす謎って、そこに端を発する。考えさせられる。そして思うのだ、栄三郎さんのように真っ直ぐ、そういうものに向き合えるだろうか?坂木のように、勇気を出して「私は見ているよ、あなたのことを」と言葉や行動で伝えられるだろうか?
あれこれいいシーンやセリフがあるのだけれど、今回は利明が矢崎に、坂木と鳥居のことを説明する件と、その瞬間の鳥居のリアクションを描いたシーン、あれが何だかすごく心に残ってしまったな。
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