柴田よしき/双葉社
★★★★
本来なら見ることのない死神の姿を見た2人の女性。それは、自分か、それとも身近な誰かの死が近いということ。
今の自分を受け入れられずに漫然と生きていた時、突然現れた死神を名乗る男。それが本当なのか嘘なのか、迫っているのは自分の死なのかそれとも・・・。
********************************************
大切な人を死から救いたいと、自分の生命を投げ出すことは美しく見えるかもしれない。けれど決してそうではないし、ありきたりな表現だけれど、自分の生命は自分一人のものではないのだ、ということが押し付けがましくなく、書かれていて好感。
自分に価値を見出せず、好きな人を助けるために生命を投げ出してもいいと思っていた女性が、苦労して自分と弟を育ててくれた母の存在を感じた時に、それは決して簡単にしてもいいことではないのだ、と気付くシーンはちょっとうるっときました。
そんなふうに考えたことはなかったけれど、そうなんだよなぁ、と。子の生命や存在は親に従属するものではないけれど、それでもその生命は親が守ってきてくれたものなのですよね。
コメントする