伊坂幸太郎/角川書店
★★★
妻の復讐のためとはいえ、人を食いものにする会社に勤める鈴木。人を自殺させる「自殺屋」、時には一家皆殺しをする「殺し屋」、相手を押すことで車や電車に撥ねさせる「押し屋」。
それぞれがそれぞれに抱えた怒り、悲しみ、功名心、罪悪感が、いつの間にか、別々の人生だったはずのものを絡み合わさせていく。そして最後に訪れたものは・・・。
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よく我慢して読み終えた、と我ながら驚きです。
ただただ、伊坂さんの作品は絶対的な悪や悲しくはあっても救い難い悪には、必ずそれなりの結末が待っているのだから、という幻想かもしれない思いだけで、読み抜いたようなものです。
とはいえ、彼は許されてもいいキャラだったか?という個人的疑問はありますが。そりゃぁ、全く何の汚点もない人間はいないかもしれないけれど・・・。
人は死にたがっているのではなく、逃げたがっているだけ。その手段に「死」があるだけ。
絶望と悲惨だけが世界に溢れているんじゃない。けれどそれに目を奪われたら、希望や喜びというものに目を向けるというのは中々難しいことなのかも。
今まで伊坂さんの作品を読み終えて、最終的に「あぁ、良かった」と思えなかったのはこれが最初かも(あ、いや微妙に「魔王」もあまり良かったとは思えなかったけど、ここまでではなかったし・・・) できれば最後であって欲しいですが・・・。
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