恩田陸/新潮社(文庫)
★★★☆
何気なしに足を運んだある女流画家の回顧展。亡くなってから家族ですら見たことのなかった作品に見覚えを感じ、万由子は戸惑いを覚える。そして目の前に現れるイメージ。子供の姿、そして自分の首元へと振り下ろされるはさみ・・・。
回顧展を開いた画家の息子は、万由子が亡くなった母の生まれ変わりではないか、と信じ、見つかった母の遺書を元に4人の人物へ絵を届ける際、そばに居て欲しいと懇願する。母の死の真相を知るために・・・。
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よくできてるなぁ、と思うし、結構面白かったからわりと一気に読めたのだけど、何か物足りない。内容的に私の好みの内容ではあるのだけれど、何だろう、何かあっさりし過ぎてて・・・。今のところ恩田さんの作品は2冊しか読んでいないのではっきりしないけれど、文体というか全体の構成なのかな?文章に引き込まれない・・・というか。
それでもしっかりした構成ではあると感じるのです。なので余計に自分でも納得いかない・・・。
ラストも気を持たせつつ、「え!?そうだったの?」と思わせ、さらにまた「そうきたか~」ってな感じでやられちゃったくらい。不可思議な力を持っている人物を肯定し、かつそれが大前提の一つにもなってるくらいだから、それをメインの押しでやっていくのかと思うと、しっかり綺麗に否定されちゃったりもするし、でも「生まれ変わりなんてないんだよ~」というふうにも終わらせない。ある意味振り回されっ放し(^^;)
もう暫く、恩田さんの作品は読んでみたいと思っている。あらすじなどを見る限り、私の好きなものがたくさんなのだ。そうやって彼女の作品の文体や雰囲気に馴染めるか、確かめてみよう。今やめてしまうには勿体無さそうな、面白うそうなものが本当にたくさんなのだ。
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