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「神はサイコロを振らない」

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神はサイコロを振らない大石英司/中央公論新社
★★★★
かつて消息を忽然と絶ってしまった旅客機が、10年を経て、乗客と共に還って来た。10年前の姿のままで。
残骸も遺体も見つからぬまま、けれど2ヶ月の捜索の末、乗客乗員共に死亡したものとして、痛みを乗り越え、もしくは痛みに苛まれたままで生きてきた遺族ら。喜びも束の間、10年を飛び越えてしまった乗員乗客らとの邂逅の時間は限られていた・・・。
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ドラマで知ったのが先でした。きちんと観ようと思いつつ、飛び飛びにしか観られなかったのが残念。まぁ、いずれDVDでも借りますが。
原作とは結構人物設定が違うと知ったのは、たまたま本屋で。
どちらがいいかと聞かれれば、個人的にはドラマの方と答えるでしょう。私が女性だからかもしれません。小林さんが演じた役は原作にはなく、原作では男性社員なんですね。飛行機に乗ってたのも、恋人ではなく、片思いの相手。小林さんと山本くんが演じる10年と言う歳月を介して向き合う恋人同士というのが、多分ドラマの方がいいな、と思ってしまう所以なのでしょう。
ドラマのラストにがっかりしてしまった私は、けれど原作を読んで、納得できました。たった3日間、けれどその3日間の邂逅が遺族達に与えるものの大きさ、大事なのはそこだったのだろう、と。10年前は乗り越えられなかったものを、見失ってしまったものを、10年を経て乗り越え、見つけ直す。たった3日、それぞれの思うままに過ごした乗員乗客が、遺される人々のもとに残していったものはとてつもなく大きなものだった、と思います。

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