
ドナ・W・クロス/草思社
★★★★
ドイツ南西部の小さな村に生を受けた少女・ヨハンナ。
力づくで改宗させられた母と、それを強いた父の元で、知識への欲求を抑え切れずに育つヨハンナ。けれどその時代にあって、女が知識を持つことは決して許されることではなかった。
しかしヨハンナの尽きぬ知識欲は、やがて彼女を思いもしなかった運命へと導くことに・・・。
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もっと小さな字の詰まったページを想像していたら、案外そうでもなく、内容的にもとっても読みやすかったですよ。
時代的に仕方がないとはいえ、あまりの女性蔑視、人種蔑視には腹が立ってしまいました。「ダ・ヴィンチ・コード」に書かれていた内容の一部とも相俟って、宗教というものへの忌避感がついむくむくと・・・。
神を信ずる気持ち、つまり信仰心とは違い、宗教そのものやそれを頑なに守ったり、広めようとする姿勢には私はとても嫌悪を感じてしまうのですよね。当人達は良かれと思っているのでしょうが。
この時代にあって、己の人生を生きようとしたヨハンナや幾人もの性を捨てた女性達には、驚嘆の念を禁じ得ません。ヨハンナが実在したのかしなかったのかというのは、どちらも断定できないのでしょうけれど、「教皇ヨハンナ」が実在したことを願ってしまいます。
いつの世でも「自分らしく」「自分の道」を歩むことは困難が付き纏うのでしょう。けれど決して諦めてはいけないのでしょう。
何故なら「神は自らタ救くる者を救く」と言うではありませんか。
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