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「闇の左手」

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闇の左手
アーシュラ・K・ル・グィン/早川書房(ハヤカワ文庫)
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★★★☆
惑星連盟エクーメンから、人の一生に近い年月をかけて、極寒の惑星ゲセンに使節として降り立ったゲンリー・アイ。
そこは両性具有の人々が、いくつかの国に別れ、生き抜いている世界だった。
最初の地となったのはカルハイド王国。宰相エストラーベンが王との謁見を整えてくれたのは、到着から半年後。そして王と謁見の適った日、ゲンリーは、エストラーベンが失脚したことを知るのだった。失脚前夜、初めて邸にゲンリーを招待したエストラーベンの真意は何だったのか?
いつしかゲンリーはそれぞれの国の権力争いに翻弄されていくのだった・・・。
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聞き慣れない言葉、主人公自身が受け入れ切れていない異星の生態や文化、しきたり、そういったものにまず頭と感覚を慣れさせるのが大変・・・。主人公がもっと順応していてくれれば、読む側も楽なのですが、まぁそれではお話にならないでしょうし・・・(^^;)
このまま権謀術数に翻弄され続ける主人公につき合わされるのか、と思いきや、後半は冒険と2人の交流が濃く書かれており、この辺りは結構嵌って読むことができました。最初の頃こそ、どちらにもイライラさせられていたのに、いつの間にやら2人の旅がいつまでも続けばいい、と思っていたり。
<ハイニッシュ・ユニバース>と呼ばれることが多いという、同じ世界(年代は違うようだが)を書いたシリーズも読もうと思う。シリーズものに弱いのが理由の一つだけれど、ル・グウィン女史がここに込めたものをもう少し自分なりに知りたいと思ったのでした。女史の物語は楽しめるが、私にはちょっと難しいというか、簡単に触れさせてくれない硬い何かがある気がするのです。私が咀嚼できていないだけなのでしょうけれど。

余談ですが、オルゴレインでゲンリーが逮捕され、施設へ強制収容され、エストラーベンに救出されるまでのシーンを読んでいて、ずっと現代の某国のことが頭から離れませんでした・・・・・・。

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