伊坂幸太郎/講談社
★★★★
大衆の気持ちを鷲掴みにしていく若き政治家。その政治家に触発されていく人々の中で、恐怖にも似た思いを抱きながら、ひたすら自分自身で考えることに拘り、大きくなろうとしているうねりを止めようと立ち向かう兄。
いつの間にか、世間の動向から隔絶されたかのような生活をしていた弟とその恋人。何時間もひたすら鳥の出現を待つ環境調査の仕事の中で、そして世界が変わろうとするかのような流れの中で、彼もまた立ち向かおうとするのだった。
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難しいですね、この作品のジャンルは。ジャンルに分けること自体不毛かな、とも思いますが、今更やめられない(^^;)
人のドラマだとやはり思うので、ヒューマンドラマにしましたが・・・。
怖い、というよりも、私はひたすら怒りを禁じ得ませんでした。犬養にでもなく、マスターにでもなく、もちろん安藤兄にでもなく、大衆として書かれている人々に。
十把一絡げにしてしまえれば、楽、なんですよね。だからファーストフード店にもアンダーソンの家にも放火できる。その卑怯さ、弱さ、意地汚さに腹が立って、腹が立って、仕方ありませんでした。
じゃぁ、自分が同じような状態にいたら、安藤兄のように振舞えるのか・・・。そうありたいけれど、きっとその大衆が怖くて、何もできないんじゃないか、とも。そう思うと、それが悔しくて、苦しくなります。怖いけれど、集団心理に陥って麻痺してしまうようなことだけは拒否できる自分でありたいとは思います。
考える。そして自分で間違っていないと思える選択をする。多分最後は直感になってしまうのでしょうけれど、そこに至るまでは私も自分の頭と心でちゃんと考えたい。
そうそう、マクガイバー、大好きなんですよね、私(^-^)
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