あさのあつこ/講談社
★★★★
理想の都市を目指して作られたはずの<No.6>。しかしそこにあるものが決して理想的なもの、理想的な環境、理想的な生活ではないと知ってしまった紫苑。
九死に一生を得た紫苑は、西ブロックで過酷な現実と向かい合っていく。そしてネズミとも。
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情けなかったところもある天然な紫苑が、天然ながら(笑)、やっぱり自分をまっこうからネズミにぶつけていく姿って、すごく応援したくなってしまう。確かに甘いかもしれないし、そして多分甘い紫苑に肩入れしてしまう私も甘いのかもしれないけれど、多分人は理想とか希望とかを捨ててしまったら、どこままでも深みに落ちていってしまうものだと思うから。
理想も希望もかなぐり捨てて生きなければならないことがあっても、いつか理想や希望を取り戻さなければいけないのだと思う、人というものは。
だからできることなら、紫苑がネズミと共に生きていける道を歩む展開を願ってしまう。
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