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デイルマーク王国史1「詩人たちの旅」

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詩人(うたびと)たちの旅―デイルマーク王国史〈1〉ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/東京創元社
★★★★
北部と南部に分かたれたデイルマーク。北部は人々も自由に暮らし、逆に南部は台頭する伯爵達の圧制に苦しめられていた。
そんな時代、北部を出、南部を旅する「詩人クレネン」の一家。父クレネン、母レニーナ、兄ダグナー、姉ブリッド、そして末っ子モリルは、村や町で人々に便りを届け、詩や音楽でショーをして暮らしていた。そんな中、一家は一人の少年・キアランを旅の供として預かることになった。
やがてクレネンが素性の分からぬ男達に殺され、母はかつての婚約者の元へ身を寄せてしまう。キアランを送り届けようとするダグナーに従って、ブリッド、モリルの4人は子供だけで再び旅に出るのだが・・・。
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何だか女史のっぽく感じないんだけどなぁ・・・と読み始めにしっくりこないことしきり。
訳者のせいかなと思いきや、これって女史の初期の頃の作品だそうで、納得。だからと言って面白くないわけじゃぁ、もちろんありません。ただ、慣れた文体やリズムというのがあったというだけ。そういう意味では、せめて訳者だけでも野口さん、田中さん、浅羽さんのいずれかで読みたかったかも・・・。ワガママ(^^;)?
ファンタジーとはいえ、本当に女史の作品はリアリティがあるというか、夢だけ見てればいいわけじゃないというか。それをファンタジーという一つの物語のカテゴリの中に収めきってしまえるのはやっぱり凄い。この作品だって、父親はいきなり殺されちゃうわ、母親は現実的な選択をするわ、お兄ちゃんは無理矢理投獄されちゃうわ・・・。
けれどそれがあるからこそ、主人公の成長もあるわけで、苦労や痛みや悲しみのない成長というのは、実際、現実にもありえないこと。世界や設定はファンタジーであっても、そこに生きる登場人物達は、私達と同じなんだ、っていうのが女史の作品の面白さの大きな一因なんだろうな。

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