篠田真由美/祥伝社
★★★★
異端派として断罪されたカタリ派を信じ、棄教をせずに火刑に処せらた信徒達の中に一人の少女がいた。天へ向かって高らかに祈りを唱えた彼女の胸に、突如現れた一輪の紅い薔薇。そして少女は奇跡を胸に、火の中へ。
セバスティアーノが見たその夢は、龍の想い出の一部だったのか・・・?
その12年後、少女ロザムンドの生まれ変わりかもしれぬ者に出逢ったと語る龍は、セバスティアーノを中世イタリアへと導くのだが・・・。
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前巻「聖なる血」の途中で、どうやら重要キャラになるらしいと自己主張していたセバスティアーノ。今作はまさに彼のために書かれた、と言っても過言ではないのではないでしょうか?
この巻で、次は龍達がどこへ向かうのか(地理的な意味だけではなく)、明確になってきたような気もします。これまでは「いつまでも日本の中かなぁ」と漠然と感じていたので。
一番のお気に入りの透子がちらっとしか(重要な場面ではありますが)出てこないのがちょっと不満と言えば不満だけれども、セバスティアーノの葛藤描写は、敵と対峙する龍や透子の描写に負けずとも劣らず、面白かったです。
ただ建築物の細部描写はどうも消化不良。どうしても時代や建築物の描写をせねばならないのも分かるのですが、あまりに細かな建築物描写は私の苦手らしいことがこの作品でよく分かりました(^^;)
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