たつみや章/講談社
★★★☆
ムラを治める「長の中の長」アテルイと、「月神の地上の息子」シクイルケは、他のムラの長達と共に、海を渡ってやってきたヒメカのクニを訪れる。が、話し合いに来たはずの彼らを待っていたのは、彼らを野人と蔑む人々だった。
月神の力を借りて命からがら逃げ出したアテルイらは、「魔物」と呼ばれ、追われる身となる。カムイ達に助けられながら逃げるアテルイとシクイルケはやがて、魔物を祓う翡翠色の瞳を持った少年と出逢い・・・。
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主人公が誰なのか、ちょっと勘違いしてたらしい・・・。アテルイとシクイルケだとばかり思っていた。
わりと簡単に先が読めてしまうのだけれど、それはさほど気にならないかな、私は。それよりもアテルイらのムラの暮らしというものには興味をかきたてられた。ヒメカのクニの暮らしとの差にも。
やはり理想はムラの暮らし。けれど最早そこに、もしくはそれに近い形に全ての人間が立ち帰れ、というのは無理なんだろう。自給自足、余分なものは必要としない暮らしなんて、憧れはしても、私にも無理だ。じゃぁ、クニの暮らしを肯定するつもりもない。まるで現代の人々と同じようなやり様は、どう考えたって、いずれ自分達の首を絞める。きっとその中間があるはずなんだ、と思うけれど・・・。
ムラとクニを繋ぐ2人の少年が示してくれるであろう、その答えに至る道を期待しながら、続きを読もう。
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