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ゲド戦記V「アース・シーの風」

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アースシーの風 ― ゲド戦記Vアーシュラ・K・ル=グウィン/岩波書店
★★★★
最愛の妻を亡くしたハンノキは、毎夜、死の国に佇む夢を見る。垣根の向こうでは、妻だけでなく、大勢の死者達が助けを求めていた。苦しむハンノキは人に勧められるまま、ロークの魔法学院へ向かい、さらにゴントで齢を重ねるゲドの元へと辿り着くのだが・・・。
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あれやこれやの今までの伏線(でも最初からここまでの構想だったのだろうか?そうでないとしても、そうだったとしても凄いと思うが)が、「ここに繋がるのかぁ」とすっきり。
一貫して流れる、「愛」。2組の確かな愛、1組の芽生えようとしている愛。それぞれがしっかりと物語の核にしっかり絡んで、というよりも、もう一つの核となっている。ゲド戦記の最初の3冊ももちろん面白いが、こうして読み終えてみると(外伝がまだ残ってはいるが)、やはり後半の方が好みだな。女性的感覚で、そう思ってしまうのだろうか(笑)

しかし残念なのは、この作品でゲド戦記を締めくくれないこと。原書は、この巻より先に外伝が刊行されているそうなのだが、訳者や出版社サイドでこの巻を早く出したかったと、あとがきにあった。しかしそれは間違いだと思う。先に外伝を読みたいのではなく、「アース・シーの風」で、そしてあのラストシーンでゲド戦記を読み終えたかった、と痛切に思った。

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