O.R.メリング/講談社
★★★☆
父と二人きりで暮らすダーナは11歳。父のゲイブリエルは一人きりで娘を育てる自信をなくし、故郷のカナダへ引っ越すことを決める。アイルランドを愛し、失踪した母を諦めきれないダーナはショックを受ける。
そんな彼女の元へ<森の貴婦人>が現れた。中々信じようとしないダーナに、彼女・オナーは忘れかけていたかつての人間として接し、ルーフ王の元へ上王(ハイ・キング)からのメッセージを伝えてくれるように頼む。その報酬として、ダーナが望むことを叶えようということも・・・。
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これまでになく、現代の問題が織り込まれており、不思議な感じがしました。けれど二つの世界のそういう繋がり方は、頷ける。元々違和感は少ないし、これまでの4作で私の中にメリング作品へのある程度の下地が出来上がっているからでしょう。
木々や草花、自然のことを守りたいと思う時、私達は妖精界の影響を受けているのかもしれない。そう考えるのは嫌なことではないですね。「自然は祖先から受け継いだのではなく、未来の子孫から借り受けたもの」という考え方もとってもしっくりきます。
この後、カナダでの物語を期待させるようなラスト、そして訳者の後書きに、強い期待を持っているのですが、この作品が2002年に発刊されて以降は、メリング女史の作品が邦訳されていないので、ちと心配。訳されていないのか、そもそも女史が書いていないのか・・・。後者ならまだ期待はできそうですが・・・どうなんでしょう?
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