恩田陸/早川書房(ハヤカワSFシリーズJコレクション)
★★★☆
世界中の国々が地球を脱出し、「新地球」へ移住した中、日本人だけがあらゆる廃棄物の処理に居残りを余儀なくされた近未来の世界。あらゆる文化、文明が否定され、絶望だけが空気のように存在する地球で、唯一残された希望は「大東京学園」で卒業生総代になること。
全国から過酷なサバイバル試験を潜り抜け、さらに過酷な学生生活の勝者だけが手にすることのできる保障。
しかしその未来を、学園を、国の在り方を否定するかのように学園からの脱走を繰り返す者達もいた。
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恩田作品ですから、もうあんまり深く考えちゃいけません。設定も何もかも、素直に受け入れてこそ、恩田作品は楽しめるのだと思います。しかしラストでがっかりさせられるのは避けられませんが・・・。
予測していたいくつかの結末の一つだったからがっかり、というわけではない(予測していたうちの一つだったのは確か)のですが、でも何だか説明のできないがっかりというか肩透かしというか・・・。
じゃぁ、どんなんだったら良かったのよ、と言われると困る。漠然とイメージする、綺麗でカッコイイ、納得のできるラストはこの本には似つかわしくない気もする。だってこの世界、かなり皮肉って、極度に誇張されてる感があるものの、これから私達が辿るかもしれない未来の一つだと言って言えないことはないと思ってしまうから。
そこまで愚かな人間ばかりじゃないと言える自分もいるけれどね。
アキラやシゲルの感情に移入しやすし部分が多かったのは、対象は違うかもしれないけれど、私も何かしらの憤りを抱えているからかもしれない。・・・深く考えてはいけないのに~(笑)
しかし、アタミの伝統芸能に関する語りは頷かされたなぁ。
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