カレンダー

« 2008年4月123456789101112131415161718192021222324252627282930

「博士の愛した数式」

| | コメント(2) | トラックバック(0)

博士の愛した数式小川洋子/新潮社
★★★★★
17年前の交通事故により、それ以降の新しい記憶は80分しか持つことができない<博士>。家政婦の<私>は毎朝繰り返し自己紹介をし、博士の尋ねる質問に答える。
博士は数字に無償の愛を捧げるのと同じように、私の息子<ルート>(博士の命名)を慈しむのだった。
********************************************

あぁもう!!久々に読後、他の本を読む気が薄れてしまうほどのものに出逢いました。ジャンルは全然違うけれど、「ブレイブ・ストーリー」以来かな?
これも「その女、腐女子につき・・・」の茉里さんの感想を読んで、読みたくなってしまった作品です。茉里さん、大大大感謝!!

タイトルのとっつき難さとは裏腹に、とっても優しさの溢れた作品です。読み始めていくらもしないうちに、「あぁ、これは素敵な本に巡り逢ったみたいだ」と思える。
数学、嫌いじゃなかったけれど、こんなにも繊細で、美しいものだったとは・・・って思える。博士の真摯な愛情、私とルートの温かさ、3人の優しさがより一層、そう思わせるのでしょう。
けれどその穏やかさや優しさ、美しさの中に、博士の誰にも想像できない悲しみ、痛み、苦しみが織り込まれているのです。が、読んでいる最中は後者よりも前者を感じ取ってしまうのは、悲哀を味わうための物語ではなく、博士や博士の愛したもの(数字や数式にしても人にしても)、博士を愛した私やルートのその想いをこそ、受け取るためだからなのでしょう。
読後、本当にとても優しい気持ち、透明な気持ちになれた本でした。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 「博士の愛した数式」

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://kakkie.com/mt/mt-tb.cgi/198

コメント(2)

そーいや、これ映画化される(た?)らしいな、公開は先みたいだったけど。
確か主演は寺尾聡、他に深津絵里、それと(確か)名前忘れたが「北の国から」の息子演った俳優。

あ、そうなんですか?
う~ん、イメージ的にはちょっと残念な配役かなぁ。個人的には、ですけど。

コメントする