ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/PHP研究所
★★★☆
12歳のジェイミーはある日、ふと入り込んだ不思議な敷地に興味を持つ。その敷地に立つ<古い要塞>と呼ばれる建物で、<あいつら>がやっていることを見てしまった時から、ジェイミーの終わりのない旅が始まった。
100以上の世界を移動し続けるジェイミー。右手を自由に別の形へ変えられるヘレン。悪魔ハンターのコンスタムとヨリス。彼らの話を信じてくれたアダムとバネッサ。そして忘れることのできない、鎖に繋がれたあの人。
<あいつら>に戦いを挑んだジェイミーらは、無事に<故郷>に辿り着くことができるのか・・・。
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ご担当者さま、あまり帯に、無節操に「最高傑作」とか書かない方がよろしいかと思います。もちろん、そう感じた読者もいたかもしれませんが、そうでないと感じた人だってそれなりにいると思うのですよ。
何だろう?これは。ラスト間近で、あぁやっぱり予想範囲ではないラストなんだな、ってことで逆に嬉しくなったのだけれど、それまではもう困ってしまった。文章に乗れないのだから、これほどの苦痛はない。いやもちろん、筋立てとしては面白いと思うのだけれど・・・・・・。一つ失礼ながら疑問。どうしてこの訳者の方を選ばれたのでしょう?もしかして合わなかったんじゃないかな?って気もします。例えば「女史の文章VS訳者の方の文章」とか、単に「読者である私VS訳者の方の文章」かもしれないけど。試しに別の方の訳で読んでみたいと思いました。
さらにもう一つ、女史の作品にしては何だか物足りなく感じたのは何故だろう。頭が混乱しそうな辺りは「ヘックスウッド」を思い出させるのだけど、「ヘックスウッド」の方が「書き込まれてる!!」って感じがするのに対して、こちらは何だか「全体構造の外側だけを書いた」とか「概要版」とか、そんな感触が、読後にしてしまったのだ。
そんなわけで何となく消化不良な感じもするのでした。
最後にもう一度ご担当者さま、副題「この世で最も邪悪なゲーム」ってどうかと思いますよ。確かにある意味、<あいつら>は卑劣なゲームをしてますけどね。ちょっと中身と合ってないんじゃないかな。
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