上橋菜穂子/偕成社(文庫)
★★★★
カミとの<絆>を保って生きてきたムラの民は、生き延びるためにカミを封じ、奉り、人が触れてはならぬ場所を稲田に変えようとしていた。
月の森の蛇ガミを愛し、一生を森で過ごしたホオズキノヒメ。蛇ガミとヒメの間に生まれたタヤタ。そしてタヤタと出逢い、黄泉より帰りし娘として、<カミンマ>―カミの母(ま)―となる運命を背負ったキシメ。
人とカミ、自然との繋がり、その最後の絆は・・・。
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上橋さんが描かれる自然やカミと人との絆は好きです。
描かれる風景や競ってない度は「もののけ姫」を思い出した。カミの持つ厳しさは「宇宙皇子」を思い出させる。
そう、カミとは優しいだけのものではない、というのが既に私の中に根差してしまっているので(特に日本の神話などに描かれるカミというものは)、どうしてもキシメやムラのもの達の発想は受け入れられないのだ。
キシメの行動は少女の精一杯のものとして描かれていたのだろうが、やはり個人的にはホオズキヒメの物語を読んでみたいと思った。先代カミンマ、ホオズキヒメ、キシメらを描くことで表現されるものが大事だったのだろうと思うが、ホオズキヒメの一途さ、強さを読めたらさぞ心地良かったろうと思う。
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