ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/徳間書店
★★★☆
イタリアの小国・カプローナで反目し合う、モンターナ家とペトロッキ家。
両家が施した魔法呪文の効き目が次々に失われていく中、両家はクレストマンシーの忠告に従わず、悪事を企む大魔法使いの目論見通り、お互いの家が国を裏切っていると、ののしり合うばかりだった。騒ぎの渦中で、両家からトニーノとアンジェリカが攫われてしまう。トニーノの兄・パオロとアンジェリカの姉・レナートは一緒に二人を捜すことに・・・。
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評価が低いのは作品が駄目だといった理由ではなく、偏に両家の酷い反目シーンに散々疲れさせられたからである。そんなことで(そもそもその設定でなければ物語が始まらないわけだし・・)評価を下げるのもどうか、と思ったが、ま、読後感でつけている評価なのでそれもありだろう。
逆に言えば、そこまでの感情を持たせる表現力であった、ということでもあるのだ。似たような設定で書かれていたって、読み流せる作品はある。それは多分そこまで物語に引きずり込まれていないということでもある。頭で分かっていても、本気で「そんなこと冷静に考えれば分かるじゃん。いつまでガキみたいな喧嘩してるのよ!!」と思ったりしてしまうのは、やっぱりジョーンズ女史が創る物語が凄いのだと思う。ただのファンタジーじゃなく、現実がいい加減でなくきちんと織り込んである女史の作品だからこその現象だ。
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