ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/創元推理文庫
★★★★
チェズニー氏が魔法世界で観光事業の「巡礼会」を始めて40年。そのために、今やダークホルムは財政的にも人的にも危機に瀕していた。
そんな中、お告げにより今年の「闇の君」に選ばれたのは、自身の魔法研究に情熱を費やすダーク。そして魔法大学入りを熱望する息子ブレイドもまた、巡礼達の先導魔術師の一人に選ばれる。家族は一致して、ダークに協力するのだが・・・。
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当初、裏表紙のあらすじを読む限り、チェズニー氏はいい人で、観光事業で頑張ったけれど、魔法世界の財政危機は増すばかり・・・みたいな話かと勘違い(^^;)
何十組と続く巡礼(観光客)達を迎えるため、また迎えた後の様々なシナリオのため、ひたすら準備やら対応やらが続くため、何だか途中疲れてしまいそう・・・。けれどいくつもの伏線が絡み合って、ラストへと向かうのは気持ちが良い。
ただの空想世界的な話ではなく、現実を模しているようでもある。観光客達の大半は生身でRPGをやっている気分が根本にあるのだろうが、魔法世界の住人達には死活問題。やることのほとんどが作り物なのに、破壊や死だけが現実。何だかどこかの国や、その辺にいる子供達にも当てはまる問題のように思えるのは、決して勘違いではないと思う。
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