高橋克彦/講談社(文庫)
★★★★
どれだけ本を読んでやっても寝付かない娘。妻に何度も「あまのじゃく」の話をねだる声を聞き、押さえ切れない恐怖に声を荒げた私に、妻は熱に浮かされた様子で、「人を食べていたのはあまのじゃくじゃなく、瓜子だった」と話し出す。『眠らない少女』
陶器で作られた人形の家。流行のドールズハウスとは違い、家具を変えることも使うこともできないその陶の家は、持ち主に同じような部屋を作りたくさせ、持ち主はその部屋で亡くなるというのだが・・・。『陶の家』
他4編収録。
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記憶シリーズにも書いたように、想像してしまって恐くなるというパターン。表題の『悪魔のトリル』は出だしこそ、恐かったものの、読んでみるとそうでもなく、他の作品の方がひたひたと恐くなってくる、そんな感じでした。
そこにあるのは結局、親子の愛、男女の愛、などなどですが、それって実は一番恐い形に変貌しやすいものなのかもしれない。多分変貌してしまうということはどこかで僅かにでも間違い(その間違いの善悪は関係なく)があるからなのだとは思う。
だから、恐いけれど、とても切なくもある。
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